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ガサラキからすでに12年。時間がずいぶん経ったような気もするが、昨日のことの様な気もする。時に、『高橋良輔にとってガサラキという作品はどんな意味を持っているか』という質問を受ける。このことには私なりに明確な答えがある。 ガサラキ以前の私のアニメーションへのスタンスは『プロダクションからのオーダーに応える』というものだったような気がしている。もちろんひたすらに求められるものに従順であったとは言わない。だが、かなりのところでプロダクションの希望に沿おうとして作品開発やら製作やらに取り組んできたと思うのだ。ではガサラキ以降私の何が変化したのか。 ガサラキ以降の私は“アニメで何が表現できるか”という事に自覚的に向かってしまったと認識している。それは“アニメで主張できるテーマの拡大”という側面をも持ってしまったことで、いわゆる昨今のアニメの中心軸からは離れざるを得ない。必然、ヒットということからは見放されてしまっている。だがヒットがいらない作り手などいない。私自身はまだまだ次なる時代との邂逅を待ち焦がれさすらう欲深な現役のアニメの漂泊者であると思っている。 高橋 良輔 |
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